大切なくま

小さい頃、両親は私の誕生日にいつもぬいぐるみをプレゼントしてくれました。

私の側にはいつもふわふわでかわいいぬいぐるみがいて、寝る時も一緒。

私は自分とぬいぐるみと一人二役でお話しをして、ぬいぐるみは楽しいことも悲しいこともみんな受け止めてくれる、かけがえのない存在でした。

大人になって、結婚、出産、子育てと慌ただしく過ぎて行く日々に、いつの間にかぬいぐるみの存在が遠退いていましたが、ある時クレーンゲームで家にやって来たリラックマの『くま』は、私のぬいぐるみ愛を再び思い出させてくれました。

くまは、家に来た頃は息子達に振り回されたりして、かなり痛い思いをさせてしまいましたが、今は私が子供の頃に抱いていたぬいぐるみと同じように一緒に布団に入り、お話しをしたり、車で遠出をする時にはバッグに入れて一緒に行ったりします。

半世紀を生きてぬいぐるみが大好きだとはなかなか人には言えませんが、これからもずっとくまと一緒に生きていくつもりです。
家に来てくれてありがとうね、大好きなくま。